Trial employment / public sources

障害者トライアル雇用はどう使う?対象・期間・相談の流れ

一定期間の有期雇用で働きながら、仕事内容・職場との相性・必要な配慮を確認する制度を、通常コースと短時間コースに分けて整理します。

I.guidechecked 2026-08-29

先に結論:トライアル雇用は「試しに働く有期雇用」で、終了後の自動本採用ではない

障害者トライアル雇用は、ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介で、一定期間、実際の仕事をしながら適性や業務遂行可能性を見極め、求職者と求人者の相互理解を深める制度です。

働く期間があるからこそ、仕事内容、勤務時間、休憩、通勤、指示の受け方、配慮を確認できます。一方、終了後は継続雇用契約を改めて結ぶ流れで、自動的に本採用になる制度ではありません。

通常コースと短時間コースを分けて読む

制度対象・時間現行要領の期間
障害者トライアルコース継続雇用を希望し、制度を理解して利用を希望する人のうち、未経験職種、一定の離転職、離職期間、重度身体・重度知的・精神障害等の対象要件があります。期間中は週20時間以上です。原則3か月。重度を除く身体・知的障害者は合意により1〜2か月、精神障害者は原則6〜12か月、精神障害者以外のテレワーク勤務は原則3〜6か月などの例外があります。
障害者短時間トライアルコース精神障害者または発達障害者を対象に、雇入れ時の週所定労働時間を10時間以上20時間未満とし、期間中に20時間以上を目指します。3〜12か月。本人の職場適応状況や体調等を見ながら、本人との合意に基づいて時間変更を目指します。

対象要件・期間は現行の厚生労働省案内と求人票で確認します。上の表は制度の入口を整理したもので、この記事だけで対象可否を判定しません。

紹介から開始までの流れ

1. 求職登録・相談

ハローワーク等で求職登録を行い、希望する仕事、働ける時間、配慮、トライアル利用希望を伝えます。障害者専門窓口の場所や手順は地域で確認します。

2. 求人を照合

求人票の仕事内容、場所、時間、賃金、休日、契約、試用期間を読み、トライアル求人か、通常雇用との併用かを確認します。

3. 紹介・面接

ハローワークまたは制度を取り扱う職業紹介事業者等から紹介を受け、期間、勤務日数、担当業務、休憩、相談担当者、配慮の試行方法を確認します。

4. 有期雇用で開始

開始時に期間を定めた労働契約を結びます。給与・労働時間・保険・終了後の条件は、契約前の説明と書面で確認します。

オンライン自主応募はハローワークによる職業紹介ではありません。トライアル雇用は紹介が要件となるため、利用したい場合は自分で応募する前にハローワーク等へ確認してください。

10〜20時間の「雇用率算定」とは別の話

週10時間以上20時間未満の重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者は、特定短時間労働者として雇用率算定で0.5人となる制度があります(就労継続支援A型の利用者は算定対象外)。これは企業側の算定ルールです。

短時間トライアルは、雇入れ時10時間以上20時間未満から20時間以上を目指す「試行雇用」の制度です。雇用率の0.5算定が、本人の採用・勤務時間・本採用を保証するわけではありません。いずれも雇用保険・社会保険の加入要件や、労働契約上の最低時間を直接定める制度ではありません。制度名、雇用契約、保険の加入要件、企業側算定を分けて相談します。

期間中に見る6つのこと

観察する項目メモする例
仕事内容何を任され、どの作業で止まりやすいか。指示や確認の方法は合うか。
時間・休憩勤務後から翌日までの回復、休憩の取り方、途中離席の相談方法。
通勤・場所混雑、移動、トイレ、音、座席、在宅可否などで負荷が変わるか。
配慮の試行困りごと、業務への影響、代替案を共有し、試した結果を記録する。
相談相手本人、上司、担当者、支援員の誰へ、どの頻度で伝えるか。
次の判断時間を伸ばす、条件を調整する、継続雇用を相談する、別の選択肢を考える。

終了後は契約を改めて確認する

期間は上表のとおり対象・テレワークの有無・コースで異なります。期間終了後に継続して雇用される場合は、その契約内容を改めて確認します。

継続雇用にならない場合もあるため、終了前に「仕事内容」「時間」「配慮」「契約期間」「更新基準」を本人・企業・支援者で確認します。継続雇用を約束されたと受け取らず、分からない点はハローワークへ相談してください。

助成金は本人への給付ではない

厚生労働省ページに掲載されるトライアル雇用助成金は、受給要件を満たす事業主に支給される制度です。助成金額を本人の賃金や給付として見込まず、本人が確認するのは契約上の賃金・時間・保険・配慮・更新条件です。

制度の対象要件や求人の募集状況は、時期・地域・障害の状態・職種で変わります。ハローワークで個別に確認し、この記事だけで応募可否や就職結果を決めないでください。

II.faqpractical questions
トライアル雇用なら必ず本採用されますか。

いいえ。期間終了後は継続雇用契約を改めて結ぶ流れで、継続雇用にならない場合もあります。終了前に条件と判断時期を確認します。

短時間トライアルと週10〜20時間の雇用率算定は同じですか。

別の制度・概念です。短時間トライアルは試行雇用で、雇用率算定は企業側の数え方です。A型利用者の算定除外など、個別要件も窓口で確認します。

障害者手帳がなければ利用できませんか。

対象要件は制度と個別状況で確認します。厚生労働省の求職者向け案内にも、手帳がない場合を含め、対象性はハローワークへ尋ねるよう案内があります。

トライアル期間中に配慮を相談できますか。

相談できます。ただし希望が必ず通る、または同じ配慮が継続するとは限りません。困りごと、業務影響、代替案、見直し時期を具体的に伝えます。

助成金を本人が受け取れますか。

この記事で扱うトライアル雇用助成金は事業主向けです。本人は雇用契約に記載された賃金・時間・保険等を確認します。